定性情報が定量的に扱われる時

松本です。

 

インタビューなどの定性調査の結果が

定量的に扱われてしまうことは

多々発生していると思われます。

 

定量調査は500人に聞きました。

80%がこう答えました。わかりやすいです。

定性調査は、ひとりひとりに深く聴く調査。

 

間違いは、

6人のグループインタビューを3組実施して(定性調査)

たった18人なのに

「70パーセントの人が〇〇を買いたい」と言ったとか。

 

そうじゃないんですよ!

これは二重にまちがっています。

1.定性調査を定量的に処理していること。

2.購買意向を信用していること。

購買意向と実際の購買行動は、必ずと言ってよいくらい

ずれるものです。

 

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回転寿司の発明についての話。

某社長がビール工場見学の際に、

ビール瓶がベルトコンベアで流れてくるのを見て

「寿司もこのように回転すれば!」と

ひらめいたと言われています。

 

成功事例については

こうした逸話が何かと伝えられています。

それでは、私たちが課題を目の前にしているとき

「犬も歩けば棒にあたる」と言って

何となくウロウロすれば良いのでしょうか。

 

インタビューとは(ウロウロの代わりに?)

お客さまのところに出かけていくことです。

そこで課題に対する答えを聞くわけではありません。

ヘビーユーザーに

いつもどうしているか、どう使っているか、

どう感じているか...

そういったことを細かく聞くうちに

ハッとさせられることが多々あるのです。

 

ヘビーユーザーは営業マン以上に

その商品を知っている

とも言われるからです。

 

定量的に処理してしまうとき

その途中では

ライトユーザーとヘビーユーザーの混同も

起こっているのではないでしょうか。

 

ちょっと近所で見かけたから買ってみた人と

大好きでリピートしてくれている人

その発言の重大さは

違うのだということ!

 

ひとりの発言からハッとさせられる

定性調査の醍醐味です。